耳鳴り・めまい・ふらつき

これらの症状は、程度が強いときは日常生活を妨げてしまいます。原因として考えられるのは、耳や脳の異常です。

まずは耳鼻咽喉科や脳神経内科、脳神経外科などの専門科で現代医学的に診断・治療をすることが重要です。それでも症状が良くならずお困りの場合には漢方治療も考えられます。

めまいやふらつきの感じ方

天井がグルグル回っているように感じる「回転性めまい」、ふわふわと浮いているような感覚の「浮動性めまい」があります。そのほか、立ち上がった直後や長時間立っているときに目の前が暗くなってふらつく場合は起立性低血圧が起こっている可能性があります。

耳鳴り

キーンという高い音やセミが泣くようなジージーという低い音が聞こえることがあります。加齢に伴う耳の障害だと考えられます。何かに集中しているときは気にならないものの、就寝時などの物音がしない状況では耳鳴りを強く感じることもあるようです。

めまいの漢方治療

耳の中の内耳といわれる平衡感覚をつかさどる部位の水のバランスが崩れるとめまいが起こりやすくなると考えられます。雨降り前などの気圧が急に低下するようなタイミングでめまいが悪化する傾向があれば、漢方治療が有効な可能性があります。

そのほか、耳や頭部の血流を整える漢方治療を行うことでめまいが軽くなることも期待できます。めまいに冷え症を合併している場合は、体を温める作用のある生薬を含む漢方薬で治療を行います。

起立性低血圧に伴うふらつきの場合は、自律神経のバランスが乱れている可能性があります。このような場合は自律神経が乱れる原因にも同時に対処します。

耳鳴りの漢方治療

第一に加齢減少に総合的に作用する漢方薬を用います。それでも治療に難渋することが多いのが現状です。

肩や首の凝りが強い場合は耳周囲の筋肉の緊張が続きます。これらの凝りを治療することで症状軽減を目指すこともありますし、頭部の血流を改善する漢方薬を用いることもあります。

耳鳴り自体はなくならない場合でも、耳鳴りが気にならなくなり日常生活への支障がなくなる状態を目指すこともあります。