アフターコロナ
アフターコロナ
COVID-19(新型コロナウイルス)に罹患した後に、感染性は消失したにも存在する症状で、他に明らかな原因がないものです。厚生労働省によれば、代表的な罹患後症状は、「疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下」などがあります。
漢方医学的には、2000年前から感染症に罹患した後の体の変化について詳しく述べられていました。それを現代医学的に解釈すると、自律神経の乱れの状態が含まれます。具体的には交感神経が過剰に興奮して起こる症状、副交感神経が優位になりすぎている状態などです。
さらには長期の闘病で消耗している状態、冷えが進行している状態など、さまざまなタイプがあるように思えます。さらには、漢方医学的な「水」の異常を起こしている状態も起こっているようです。
また、COVID-19罹患後に脳の微小血栓が起こっている可能性も報告されているので、血流障害を起こしている可能性もあります。
報告がある症状を見ると、全体を一元的に説明する病態はないようです。一人一人の患者様がどのような状態に至っているのかを、病歴と身体所見から判断し、漢方治療を行います。結果を踏まえて更なる診断と治療に進むという漢方治療のステップを踏むのが良いでしょう。
COVID-19によってのみ起こる後遺症というよりは、感染症全般に罹患した後に起こりうる状態も含まれているように思えます。現代医学的には治療法が乏しいこともあり、漢方による治療を試してみるのも良いでしょう。
TOP